チャエリで。(途中まで)

かれは今、目覚めた。


茫洋とした夢の中でかれは友達を失って泣いていた。かれとかれの友達のほかにも、何人かかれらをとりかこむ人らがおり、皆がかなしい顔をして立っていた。
自分たちがどういう表情をしていたかは分かるのに、目覚めてみた今ではひとつの顔も思い出せず、かれはしばらく身動きもできず、目玉も動かせず、ただ、かれの頬を置いている土の色を見つめていた。


かれは今、目覚めたが、茫洋とした夢の中に何もかも置いて世界に戻ってしまったらしい。
友達も、そうでないものも、自分がなにものであったのかも。

——-

チャールズは毎朝4時に起きて牧場に向かう。
鶏から卵を拾って家に入れ、鋤を担いで歩き始める頃には、夜でしかなかった空の色が、重ねていた色紙を一枚引き抜いたようにその日の光を透かし始める。夜露に濡れた緑を慎重に踏みながら、自分に任された馬や牛を解き放ちに向かう時間が、チャールズは特に気に入っていた。

素姓も知れず記憶喪失の、全くの流れ者である自分に、仕事と寝食を与えてくれる人たちと出会えたのは、僥倖だったとチャールズは思っている。
行き倒れから目覚めてすぐにあった彼らの親戚の葬式で、最終的に現在まで世話になることになる一家の子供と仲良くなったのも大きかった。
この村には殆ど若者がおらず、チャールズほどの年の者さえいない有様だった。葬式のその日はさすがに村の息子や娘が駆け付けてはいたが、余所者のチャールズと4歳のエーディクは葬式後の宴会で完全に所在がなく、「困ったなあ」という視線を交わしあうのに時間が掛からなかった。
4歳の子供はその場の大人にずいぶん人気があったが、エーディクは老人や中年に愛想を振りまくのにうんざりしていたようだった。チャールズが気に入られたのは、かれに猫なで声を使わなかったのとかれを触ったり抱き上げたりしたがらなかったことだろう。目くばせをして笑い合い、隠れん坊をしたりしてその日を過ごし、「ぼく、まだチャールズと遊ぶ」と遂にエーディクはチャールズの手を離さなかったのだった。

年をとってやっと出来たエーディクの両親のリサとマイクはチャールズに優しく、マイクが右ひざの怪我で退役していたこともあってチャールズは彼らの牧場を手伝うことになり、離れの小屋まで与えて貰ったのだった。
チャールズにとってエーディク以上に彼を癒したのが、彼らの牛や馬だった。
許可を貰って触れた馬の眉間が暖かいのに、えぐり取られた胸の穴が塞がるような心地がした。人間や犬や猫や、馴染みのある生き物よりはるかに大きな目玉がチャールズをじっと見つめるのに、どうしようもない可愛らしさとかなしさを感じた。
そんなに細くて大丈夫? と、笑われたけれど、すぐに鍬や鋤の扱いにも慣れた。心配されたよりはずっと、自分の肉体は働くのに適していたようだった。乾草を掻き集めたり地面を耕したりする感覚に馴染みがない割に、刃物の鉄はチャールズの掌に味方のように寄り添った。ひょっとしたら自分の過去には暴力が関わったのかもしれない、チャールズは頭の隅で霧になった記憶の事を考えた。

ペイントで遊んでたらまかぼい先生ぽくなった気がするのでそうであるということにする

ペイントで遊んでたらまかぼい先生ぽくなった気がするのでそうであるということにする

じぇれみー

じぇれみー

ブラント君

ブラント君

チャエリで。(途中まで)

かれは今、目覚めた。


茫洋とした夢の中でかれは友達を失って泣いていた。かれとかれの友達のほかにも、何人かかれらをとりかこむ人らがおり、皆がかなしい顔をして立っていた。
自分たちがどういう表情をしていたかは分かるのに、目覚めてみた今ではひとつの顔も思い出せず、かれはしばらく身動きもできず、目玉も動かせず、ただ、かれの頬を置いている土の色を見つめていた。


かれは今、目覚めたが、茫洋とした夢の中に何もかも置いて世界に戻ってしまったらしい。
友達も、そうでないものも、自分がなにものであったのかも。

——-

チャールズは毎朝4時に起きて牧場に向かう。
鶏から卵を拾って家に入れ、鋤を担いで歩き始める頃には、夜でしかなかった空の色が、重ねていた色紙を一枚引き抜いたようにその日の光を透かし始める。夜露に濡れた緑を慎重に踏みながら、自分に任された馬や牛を解き放ちに向かう時間が、チャールズは特に気に入っていた。

素姓も知れず記憶喪失の、全くの流れ者である自分に、仕事と寝食を与えてくれる人たちと出会えたのは、僥倖だったとチャールズは思っている。
行き倒れから目覚めてすぐにあった彼らの親戚の葬式で、最終的に現在まで世話になることになる一家の子供と仲良くなったのも大きかった。
この村には殆ど若者がおらず、チャールズほどの年の者さえいない有様だった。葬式のその日はさすがに村の息子や娘が駆け付けてはいたが、余所者のチャールズと4歳のエーディクは葬式後の宴会で完全に所在がなく、「困ったなあ」という視線を交わしあうのに時間が掛からなかった。
4歳の子供はその場の大人にずいぶん人気があったが、エーディクは老人や中年に愛想を振りまくのにうんざりしていたようだった。チャールズが気に入られたのは、かれに猫なで声を使わなかったのとかれを触ったり抱き上げたりしたがらなかったことだろう。目くばせをして笑い合い、隠れん坊をしたりしてその日を過ごし、「ぼく、まだチャールズと遊ぶ」と遂にエーディクはチャールズの手を離さなかったのだった。

年をとってやっと出来たエーディクの両親のリサとマイクはチャールズに優しく、マイクが右ひざの怪我で退役していたこともあってチャールズは彼らの牧場を手伝うことになり、離れの小屋まで与えて貰ったのだった。
チャールズにとってエーディク以上に彼を癒したのが、彼らの牛や馬だった。
許可を貰って触れた馬の眉間が暖かいのに、えぐり取られた胸の穴が塞がるような心地がした。人間や犬や猫や、馴染みのある生き物よりはるかに大きな目玉がチャールズをじっと見つめるのに、どうしようもない可愛らしさとかなしさを感じた。
そんなに細くて大丈夫? と、笑われたけれど、すぐに鍬や鋤の扱いにも慣れた。心配されたよりはずっと、自分の肉体は働くのに適していたようだった。乾草を掻き集めたり地面を耕したりする感覚に馴染みがない割に、刃物の鉄はチャールズの掌に味方のように寄り添った。ひょっとしたら自分の過去には暴力が関わったのかもしれない、チャールズは頭の隅で霧になった記憶の事を考えた。

ペイントで遊んでたらまかぼい先生ぽくなった気がするのでそうであるということにする

ペイントで遊んでたらまかぼい先生ぽくなった気がするのでそうであるということにする

じぇれみー

じぇれみー

ブラント君

ブラント君

チャエリで。(途中まで)

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